抜けないチガヤが困る！効果的な対策と予防法、対処のコツを解説

チガヤは、一度生えると簡単には抜けません。地面にびっしりと根を張っているためです。地下茎で増える植物らしい強靭さで、あっという間に勢力を拡大します。

とはいえ、チガヤに生えてほしくない場所もあるもの。困った場所に生えているチガヤは、どうすれば良いのでしょうか。

今回は、抜けなくて困るチガヤを、効果的に駆除する方法を紹介します。駆除した後、再びチガヤの森になる事態を防ぐポイントもまとめました。

チガヤにお困りの方は、ぜひ最後までご覧ください。チガヤの森をキレイにするヒントが見つかるはずです。

 

あらためて「チガヤ」とは

チガヤは、イネ科の雑草です。イネ科の植物は固く締まった土でも、屈強に根を張り生育します。駆除が厄介な雑草の代表例として知られており、チガヤも例外ではありません。

 

抜けないチガヤを適切に駆除するには、チガヤの特性を理解し、特性に合わせた対策が重要です。チガヤの特性を解説します。

 

チガヤの繁殖力が強い理由

日当たりの良い川べりや空地、田畑などに、一面に生い茂るチガヤ。なぜ、これほどまでに繁殖するのでしょうか。

 

秘密は、チガヤの「種」にあります。チガヤは穂に種を蓄える植物で、1房あたり最大700もの種をつけるといわれます。発芽率には差があるものの、絶対的な種の数で勢力を増すのです。

 

『古事記』や『万葉集』にもチガヤの名前が登場します。文字通り根を張り、古くから日本で繁茂している植物です。

 

＜豆知識＞『万葉集』のなかのチガヤ チガヤは、万葉集では浅茅（あさじ）や浅茅原（あさじはら／あさつばら）といった名称で登場します。 万葉集には、百人一首にも選ばれている奈良時代の歌人・大伴家持（おおとものやかもち）が、チガヤを詠んだ歌もおさめられています。 “吾君尓 戯奴者戀良思 給有 茅花手雖喫 弥痩尓夜須” －我が君に 戯奴（わけ）は恋ふらし 賜りたる 茅花を食めど いや痩せに痩す 「私はあなたに恋をしたようです。いただいた茅花（チガヤ）を食べてもたべても、どんどん痩せてしまいます」 ＊＊ この歌から分かる通り、古くはチガヤは食用にもされていました。噛むと甘い汁が口に広がるそうです。現代人が「おいしい」と感じる甘さではないため、食用にできないかとは考えないほうが良いでしょう。

 

チガヤの増え方

膨大な数の種を飛ばし、広範囲に芽吹いたチガヤは、やがて地下茎を伸ばしはじめます。地下茎がとても強いのも、チガヤの特徴です。

 

地下茎は、地面の下深くに張り巡らされています。多少地面を掘ったくらいでは、地下茎にたどり着けません。さらに、地下茎は途中で切れると、そこから新たな芽を出す能力を持っています。

中途半端に地下茎を傷つけると、かえって繁茂させてしまう要因となるのです。

 

強靭な地下茎を広げて辺り一面に勢力を伸ばすチガヤは、「火災が起きても生き延びる」といわれるほど。国際自然保護連合（IUCN）が、2000年にまとめた「世界の侵略的外来種ワースト100」に登録されるほど、厄介な植物です。「世界最強の雑草」と呼ぶ人もいます。
2012年には、東京電力福島第一原発にて、処理水を流していた塩化ビニル製のホースをチガヤが突き破り、水漏れを起こしたこともありました。

チガヤの駆除には、フキやドクダミ対策を上回る、本気の覚悟が必要だとわかります。

 

＜豆知識＞チガヤは漢方にも使われる！ 厄介なチガヤですが、漢方に活用される側面も持っています。ヒゲ根や鱗片葉（冬芽を覆ううろこ状の葉）を取り除いた根茎が、漢方の材料なのです。生薬名は「ボウコン（茅根）」。利尿薬や消炎薬、止血薬になります。

 

チガヤを駆除する3つの方法

チガヤは、簡単には抜けません。駆除には、コツと相応の手間が必要です。チガヤを駆除する方法を、2つ紹介します。

 

人の手で駆除する

人の手で駆除する場合は、地下茎の処理を意識します。チガヤが増える要因である地下茎を取り除くことで、生育力を抑えられます。

まず、地下30センチを目安に、土を掘り起こします。30センチほど掘るとチガヤの地下茎が見えてくるため、地下茎ごと取り除きましょう。地上部も地下部もたいへん丈夫な植物のため、人力ではやりきれないかもしれません。重機を使い、一気に掘り起こす方法をおすすめします。

また、地下茎が地中に残ると、そこからまたチガヤが繁茂します。地下茎は可能な限り取り除いてください。

土を掘り起こし、地下茎を取り除く作業を定期的に繰り返すと、徐々にチガヤの繁殖力が落ちてきます。

 

除草剤を使う場合

「やがて繁殖力を抑えられる」とはいえ、人の手による駆除は時間も労力もかかります。途中で投げ出すと、またチガヤが生育し、元の木阿弥になってしまうでしょう。

短期間で確実にチガヤを駆除したい場合は、除草剤がおすすめです。除草剤を撒けば、高範囲のチガヤを一気に処理できます。
一度で完全に取り除くことは難しいため、期間をおきながら何度か繰り返してみてください。

 

チガヤに効果的な除草剤3選と注意点

地下茎の処理が重要なチガヤには、根まで効果が届く除草剤を選びましょう。チガヤ駆除におすすめの除草剤を、3つ紹介します。どの除草剤も、ホームセンターで手に入ります。使用方法や価格を比較し、使いやすそうなものを見つけてください。

 

ラウンドアップマックスロード

「ラウンドアップマックスロード」は、除草剤の定番ともいえる商品です。
非選択性の茎葉処理除草剤で、成分は葉から入り、根までしっかり枯らします。
水で薄めて使うため、コスパにも優れます。
水にも強い性質を持っており、散布後1時間が経過すれば、雨が降っても高い除草効果を発揮。朝露に濡れた植物も、しっかり枯らします。

スギナやしつこい多年生雑草対策にも、人気の除草剤です。

 

公式サイト：ラウンドアップマックスロード

 

サンフーロン

サンフーロンは農林水産省登録の、ジェネリック除草剤です。
ススキやササにも効果を発揮する、高い除草能力で人気があります。成分は葉から入り、根まで浸透して枯らします。
土に落ちると除草効果がなくなる安全性をもっており、田畑の除草にも使われます。

 

公式サイト：サンフーロン

 

ネコソギトップW

ネコソギトップは、粒剤除草剤です。枯らしたい雑草の根元にサラサラと撒くと、徐々に成分が浸透。すでに生えている雑草を枯らし、さらに生える雑草も抑制します。

草丈の高い雑草にもよく効くため、成長しきったチガヤにもおすすめ。最長9か月、効果が持続します。

 

液体タイプ（「ネコソギロングシャワーV9」）もあります。

 

公式サイト：ネコソギトップW

 

除草剤の注意点

紹介した除草剤はすべて「非選択制除草剤」です。

非選択制除草剤とは、植物を選ばずに、薬剤がかかったものすべてを枯らす除草剤です。一般的に市販されている除草剤の大半は、非選択制です。

非選択制の除草剤を撒くと、周辺の植物がすべて枯れます。チガヤの周りに大切な植栽がある場合は、液状除草剤をチガヤの葉に塗る方法を試してみてください。

 

ラウンドアップマックスロードやサンフーロンは、液剤がかかった植物の葉から根に浸透します。筆や刷毛を使ってチガヤだけに塗ることで、他の植物への影響を防げます。

 

チガヤに悩まされないための対策3つ

すでに生えているチガヤの駆除と同時に、今後チガヤを生やさないための対策も重要です。繁殖力が旺盛なチガヤを抑制する、3つの対策を紹介します。

 

防草シートを敷く

防草シートは、日光を遮り発芽を防ぐシートです。織布タイプと不織布タイプが市販されています。

安価で手軽に敷けるのは、織布タイプです。折り目に小さな隙間が生まれるため、排水性にも優れています。
ただし、紫外線に弱く、劣化しやすい点には注意が必要です。

不織布タイプは丈夫で、長持ちします。密度が高い、厚手の不織布防草シートを選べば、かなりの雑草を抑制できます。

防草シートを敷いただけでは見た目がよくない、と感じる人は、上から砕石を敷く方法もおすすめ。防草シートが日光を遮り、砕石が雑草が生える隙間をなくし、物理的に生えなくします。

 

＜豆知識＞チガヤ対策には「防草シート＋除草剤」が効果的！ チガヤ対策に防草シートを敷いても、シートのつなぎ目や隙間から、チガヤが生えてくる場合があります。チガヤは、それほどまでに屈強な植物です。 防草シートを敷いてもチガヤが生えてきたら、その部分に除草剤を散布しましょう。根まで成分が浸透する除草剤なら、生えてきた部分を根から駆除します。 これを繰り返すことで、徐々にチガヤの撲滅に近づきます。

 

グランドカバーを活用する

グランドカバーとは、地面を覆うように育つ植物です。景観を良くすると同時に、生えてほしくない雑草が生えるスペースをなくします。
生育力の強いチガヤを抑制したい場合は、チガヤより強い繁殖力を持つ植物を植えましょう。シロツメクサ、クローバーなどは、チガヤにとって強競争植物となります。

ただし、グランドカバーが繁茂しすぎて、次の悩みの種になることも考えられます。植える植物は特性をよく調べ、環境に合ったものを選んでください。

 

土壌改良を施す

チガヤをはじめとするイネ科植物は、乾燥して固く締まった土壌を好みます。土壌をチガヤに不向きな状態に改良すれば、チガヤの生育を抑えられるでしょう。

チガヤが好まない、ふかふかと柔らかく、水分に富んだ土壌にするためには、定期的な耕作や有機物の混ぜ込みが欠かせません。チガヤを駆除した後も地面をときどき掘り返し、肥料を与える作業を繰り返します。やがて、チガヤが生えない豊かな土壌に変化していきます。

 

チガヤは監視し続けることが大切

チガヤは、少しでも根が残っていると、再生し繁茂します。「駆除できただろう」と安心して放置していたら、数年後にまたチガヤの森になっていた、という例も少なくありません。

 

チガヤは地上部と、地中部の根を徹底的に駆除し、さらに定期的に監視を続けましょう。再生する気配が見られたときは、早めに取り除きます。また、時々地面を掘り返し、取り残した根の除去も忘れずに行ってください。

 

厄介なチガヤを一気に駆除するなら、プロへの依頼がおすすめ

イネ科植物の中でも、とりわけ駆除が大変なチガヤ。地上部だけでなく、根を除去しないといけないため、かなり手間がかかります。人の手で駆除しようとしても、取り除くそばから新しい芽が生えてきて、イタチごっこになることもあります。

 

チガヤの駆除に困ったら、プロの手を借りるのがおすすめです。山口県柳井市・岩国市周辺でチガヤにお困りなら、お家の困りごとを何でも解決する「便利屋smile243」にご相談下さい。これまで多くの雑草駆除を手掛けてきた経験を生かし、手早くチガヤを駆除します。

 

現地を拝見し、作業内容と費用をお見積りします。ご納得いただいてからの作業開始となりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。24時間365日、ご相談をお受けしています。

 

まとめ

広範囲のチガヤを駆除するなら、除草剤散布がおすすめです。また、地下に生きた根が残ると、そこから新しい芽が生えてきます。地面を掘り返して根を徹底的に取り除いておきましょう。

さらに防草シートを敷いておくと、チガヤの発芽を抑制できます。

 

手に負えないチガヤ対策は、プロに依頼し一気に片付ける方法がおすすめです。山口県柳井市・岩国市周辺のチガヤ駆除なら、便利屋smile243にご相談ください。安心・明瞭料金と手早い作業で、チガヤの森をキレイにします。